建築物石綿含有建材調査者講習
毎月第3土日曜日、東京で開催

【講習概要】
一般建築物石綿含有建材調査者とは
令和2年7月に石綿障害予防規則が改正され、解体、改修を行う全ての建築物に於いて石綿含有建材の有無を調査することが義務付けられました。
その後さらなる改正により、調査にあたるには十分な知識を持つ資格者であることが義務付けられました。
この改正は令和5年10月に施工され、これによって無資格者による調査には罰則が与えられることになりました。
資格者とは厚生労働省に登録された講習機関に於いて所定の講習を受け、修了時の考査に合格した者になります。
資格の種類
一般建築物石綿含有建材調査者
全ての建築物の調査が出来、講習は2日間。当機関で実施するのはこの講習です。
一戸建て等石綿含有建材調査者
調査対象は一戸建て住宅及び共同住宅の居住専用部分のみ。 共用部分(廊下、階段等)は調査できません。講習は1日間。
特定建築物石綿含有建材調査者
一般建築物の講習の後、実技講習があります。調査対象は一般と同じで全ての建築物です。講習は4日間。
受講資格
- 石綿作業主任者技能講習修了者
- 特定化学物質等作業主任者(平成18年3月以前修了)で石綿含有調査に関して5年以上の経験者
- 4年制大学の建築に関する過程を修めて卒業し建築に関して2年以上の経験者
- 3年制短期大学の建築に関する過程を修めて卒業し建築に関して3年以上の経験者
- 2年制短期大学の建築に関する過程を修めて卒業し建築に関して4年以上の経験者
- 高等専門学校の建築に関する過程を修めて卒業し建築に関して4年以上の経験者
- 高等学校の建築に関する過程を修めて卒業し建築に関して7年以上の経験者
- 中学又は建築以外の高等学校や大学を卒業し建築に関して11年以上の経験者
- その他所定の実務経験を有する建築行政や環境行政に携わった者や、第一種・第2種作業環境測定士であった者
受講資格一覧表
資格 番号 |
資格・学歴 | 必要 経験年数 |
---|---|---|
1. | 石綿作業主任者技能講習修了者 | |
2. | 特定化学物質等作業主任者技能講習修了者 (平成年3月31日以前修了) |
石綿含有調査に 関して5年以上 |
3. | 4年制大学の建築に関する過程を修めて卒業 | 建築に関して2年以上 |
4. | 短期大学(3年制)の建築に関する過程を修めて卒業 | 建築に関して3年以上 |
5. | 短期大学(2年制)の建築に関する過程を修めて卒業 | 建築に関して4年以上 |
6. | 高等専門学校の建築に関する過程を修めて卒業 | 建築に関して4年以上 |
7. | 高等学校の建築に関する過程を修めて卒業 | 建築に関して7年以上 |
8. | 中学または高等学校(建築以外)を卒業 | 建築に関して11年以上 |
9. | 建築行政に関して2年以上の実務経験を有する者 | |
10. | 環境行政(石綿の飛散防止)に関して 2年以上の実務経験を有する者 |
|
11. | 産業安全専門官・労働衛生専門官であった者 | |
12. | 労働基準監督官として2年以上職務に従事した者 | |
13. | 第一種作業環境測定士及び 第二種作業環境測定士であった者 |
石綿含有調査に 関して5年以上 |
受講資格には大きく分けて
① 石綿作業主任者の講習を修了した方
② 建築に関する実務経験をお持ちの方。
この二つに分けられます。
①の方は講習修了証さえお持ちであれば、実務経験、学歴問わず受講資格が発生します。
②の方は下記の通りです。
-
②の建築に関する実務経験とは主に建築会社に勤務され、施工管理及び現場作業に従事された方が該当します。
現場作業には鳶、土工、鉄筋、型枠、塗装、左官、内装、解体等多岐に渡ります。建築設備として上下水道、空調、電気、設備工事等も含まれます。また設計、構造計算等現場以外の方も当然含まれます。 - 学歴によって必要な経験年数は異なります。高学歴の方(建築系の学部)ほど必要な経験年数は少なくなり2年~7年で受講資格を満たします。
受講資格一覧表
中学卒の方及び高校、大学卒の方でも建築系以外の学部を履修された方は11年以上の実務経験が必要になります。したがって実務経験が11年以上お有りになる方は、学歴証明は必要ありません。
- 経験年数は通算されます。設計に5年携わり、現場施工に5年携わったという場合、経験年数は10年です。
この場合、数年前に勤務していた会社に行って、実務経験証明書に代表社印を押してもらうということはかなり抵抗のあることです。その会社が現在存在していないということも有り得ます。
したがって、これ等を総括して現在の勤務先に於いて、過去の勤務先の分も含めた年数で証明を貰ってください。現在の勤務先は過去の経歴を把握して採用に至っているということが前提です。
-
自営業者の方で、自分自身が代表者である場合、代表者のご自分が、ご自分自身の経歴を証明するということになります。
講習カリキュラム
●石綿含有建材調査に関する基礎知識Ⅰ | 【1時間】 |
●石綿含有建材調査に関する基礎知識Ⅱ | 【1時間】 |
●石綿含有建材の建築図面調査 | 【4時間】 |
●現地調査の実際と留意点 | 【4時間】 |
●調査報告書の作成 | 【1時間】 |
建築物石綿含有建材調査に関する講義
科目 | 内容 | 時間 |
---|---|---|
建築物石綿含有建材調査に 関する基礎知識1 |
労働安全衛生法その他関係法令、建築物と石綿、石綿関連疾患及び石綿濃度と健康リスクに係る建築物石綿含有建材調査の基礎知識に関する事項 | 一時間 |
建築物石綿含有建材調査に 関する基礎知識2 |
大気汚染防止法、建築基準法その他関係法令、リスク・コミュニケーションその他の建築物石綿含有建材調査全般にわたる基礎知識に関する事項 | 一時間 |
石綿含有建材の建築図面調査 | 建築一般、建築設備と防火材料、石綿含有建材、建築図面その他の建築物石綿含有建材調査を行う際に必要となる情報収集に関する事項 | 四時間 |
現場調査の実際と留意点 | 調査計画、事前準備、現地調査、試料採取、現地調査の記録方法、建材中の石綿分析その他の現地調査に関する事項 | 四時間 |
建築物石綿含有建材調査 報告書の作成 |
調査票の記入、調査報告書の作成、所有者等への報告その他の建築物石綿含有建材調査報告書に関する事項 | 一時間 |
講習時間割
両日とも受付 9:00~9:30
講習開始 9:30
講習終了 17:10
第1日目 | 午前2時間 | 石綿の基礎 |
午後4時間 | 建築図面調査 | |
第2日目 | 午前2時間 | 現地調査の実際と留意点 |
午後2時間 | 現地調査の実際と留意点 | |
午後1時間 | 調査報告書の作成 | |
午後1時間 | 修了考査 結果発表 |
一般建築物石綿含有調査者講習
一日目 受付9:00より

- 9:30~10:30
- 建築物石綿含有建材調査に関する基礎知識1
- 10:30~10:40
- 休憩
- 10:40~11:40
- 建築物石綿含有建材調査に関する基礎知識2
- 11:40~12:40
- 昼食休憩
- 12:40~13:40
- 建築物石綿含有建材の建築図面調査
- 13:40~13:50
- 休憩
- 13:50~14:50
- 建築物石綿含有建材の建築図面調査
- 14:50~15:00
- 休憩
- 15:00~16:00
- 建築物石綿含有建材の建築図面調査
- 16:00~16:10
- 休憩
- 16:10~17:10
- 建築物石綿含有建材の建築図面調査
一般建築物石綿含有調査者講習
二日目 受付9:00より

- 9:30~10:30
- 現地調査の実際と留意点
- 10:30~10:40
- 休憩
- 10:40~11:40
- 現地調査の実際と留意点
- 11:40~12:40
- 昼食休憩
- 12:40~13:40
- 現地調査の実際と留意点
- 13:40~13:50
- 休憩
- 13:50~14:50
- 現地調査の実際と留意点
- 14:50~15:00
- 休憩
- 15:00~16:00
- 建築物石綿含有建材調査報告書の作成
- 16:00~16:10
- 休憩
- 16:10~17:10
- 修了考査
- 17:10~17:30
- 結果発表
資格必須の調査対象工事
- 解体工事部分の床面積の合計が80㎡以上の建築物の解体工事
- 材料費を含めた工事全体の請負金額が100万円以上の建築物の改修工事
- 請負金額が100万円以上の工作物の解体工事・改修工事
- 上記の工事には事前調査結果の電子報告が必須になります。(令和4年4月施工)
- 事前調査を行うのは有資格者「建築物石綿含有建材調査者」である事が義務に。(令和5年10月施工)
- 上記に違反した場合30万円以下の罰金刑に処せられます。
【建築物石綿含有建材調査者】の資格を取得し、法令順守で施工できる体制を整えましょう。