お役立ち情報

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アスベストはどうしてできたの?

天然鉱物繊維であるアスベスト(石綿)はどうして鉱物が繊維状(綿状)になったのでしょう。
成分はケイ酸塩鉱物ですが、このケイ酸塩鉱物というのは地球上で鉱物と呼ばれるものの約8割がこのケイ酸塩鉱物です。
つまり成分はどこにでもある鉱物です。
これが天然の形で綿状(繊維状)を呈しているということがアスベストのアスベストである所以です。
東南アジア、アフリカ。中南米、カナダその他、地球上のあらゆるところに存在します。日本でも北海道の富良野市に発見され戦時中軍事用として産出されていた歴史があります。
成分となる鉱物はどこにでもあってもこれが繊維状になるには幾つかの条件が必要です。これを満たしたものがアスベストになるのです。

アスベストの天然形成プロセス

アスベストは、地球の地殻に存在する特定の鉱物から自然に形成されます。具体的には、苦灰石やかんらん石が変化し、蛇紋石化作用を経てアスベストが生成されます。このプロセスは数百万年にわたって行われ、特定の条件下でのみ発生します。

 

苦灰石→カルシウムとマグネシウムを含む鉱物。
かんらん石→マグネシウムや鉄を含む一般的な鉱物。
蛇紋石化作用→鉱物が水と反応し変化する地質現象。

 

アスベストの形成には、以下のような条件が必要です。

 

  •  高温・高圧の環境 : 地球内部の高温・高圧条件が必要です。
  •  特定の化学成分 : 鉱物の成分がアスベストの形成に寄与します。

 

このように、アスベストは自然の中で特定の条件が整ったときにのみ形成されるため、非常に特異な鉱物と言えます。

 

アスベストは、地球の地殻の中で特定の条件下で形成されます。主に、マグマが冷却される過程や、地殻変動によって生じる高温・高圧の環境が影響します。具体的には、以下のようなプロセスを経て形成されます。

 

1. 母岩の変成作用 : アスベストは、かんらん石や苦灰石などの母岩が変成作用を受けることで生成されます。この過程で、鉱物が高温・高圧の環境にさらされ、化学的な変化が起こります。
2. 繊維状の結晶化 : 変成作用によって、鉱物が繊維状に結晶化します。この繊維状の構造が、アスベストの特性を生み出します。
3. 風化と浸食 : 地表に出たアスベストは、風化や浸食によって細かい繊維が生成され、土壌や水中に散布されることがあります。

 

このように、アスベストは自然の中で特定の条件が整ったときに形成されるのです。
そして、この形成には数百万年の年月を要しています。

石綿鉱山から採掘して袋詰めになるまで






出典:厚生労働省「1 石綿鉱山・石綿製品の製造に関わる作業」